【あの味・あの料理】台北の小籠包。「京鼎小館」でしか食べられないもの

鼎泰豊だけで終わらせるのはもったいない

王道の小籠包

台北で小籠包といえば、まず名前が挙がるのは「鼎泰豊」。それは正解だ。間違いなく美味しい。

でも、もし旅の最後の夜に「もう一軒だけ」と思うなら——あるいは、ちょっと変わった小籠包が食べたいと思うなら——京鼎小館(ジンディンショーカン)を強くおすすめしたい。

「鼎泰豊」出身のの兄弟が作った名店

京鼎小館のルーツは、鼎泰豊で腕を磨いた3兄弟の独立にある。 同じ台北に「京鼎樓」も生まれ、日本にも出店しているが、個人的に好きなのは断然この「小館」の方だ。

お店に入ると、ローカルの常連客が7割。中国・日本・韓国からの観光客が残りを占める。 いつ行っても賑やかで、活気があって、肩肘を張らずに済む。鼎泰豊が「ハレの食事」なら、京鼎小館は「日常の延長にある、でも確かな美味しさ」とでも言おうか。

「京鼎小館」に来たら、絶対に頼んでほしいもの

まず、小籠包の種類の豊富さに驚く。

定番の小籠包はもちろん美味しい。だが、ここの面白さはバリエーションにある。

  • 烏龍茶小籠包 ── ほんのり漂う茶の香りと、すっきりした後味
  • 蟹粉小包(カニミソ) ── 口の中に広がる、濃厚な磯の旨味
  • 小龍湯包(スープ小籠包) ── スープがたっぷりで、滋味深い一口

そしてチャーハン。余裕があればぜひ頼んでほしい。シンプルだが、これが本当に旨い。

〆は「タロイモ小籠包」で。台湾通も意外と知らない隠れた名品

ひとつだけ、特別に紹介したいものがある。

泥芋小籠包(タロイモ小籠包)

京鼎小館小籠包
泥芋小籠包。薄い皮からうっすらと紫のあんが見える

これを知っている人は、このお店の常連のなかでも少ない。小籠包でお腹を満たして終わりにしてしまうから、当然といえば当然なのだが——これを食べずに日本へ帰るのは、正直もったいない。

せいろの蓋を開けると、極薄の皮から、うっすらと紫色が透けて見える。

噛んだ瞬間、ほくほくとした甘いタロイモのあんが口の中に広がる。甘さは控えめで、蒸すことで引き出された素朴な風味が良い。小籠包という形で出てくるから「変わった一品」に見えるが、一口食べると「これは確かに〆のデザートだ」と納得する。

立ち位置で気には、もんじゃのあんこ巻きに近いイメージか。ただし、あんこ巻きは焼きだが、こちらは蒸し。タロイモの素朴な甘さを引き出していると思う。

【店舗情報】
店名: 京鼎小館
住所: 台北市松山区敦化北路155巷13号
Googleマップ:https://share.google/H2oGPSA8jGOmXaZKH
営業時間:月曜日定休
火曜日から金曜日10:30 – 14:00 17:00 – 20:30
土曜日から日曜日9:30 – 14:3017:00 – 20:30

小籠包に溺れたいなら、台北最後の夜は「京鼎小館」で。なんでも包み込んでしまう小籠包の懐の深さを味わってほしい。

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この記事を書いた人

妻と愛犬ジェイド(女の子)と暮らしています。 老眼鏡を新調したのを機に、積読していた本を少しずつ読み始めました。

派手な生活ではありませんが、犬と眼鏡と本と音楽とコーヒーあれば十分。そんな日々の断片を、記憶がわりに書き留めています。