ニューバランスの値上げが、公式から発表されました。円安が進んでいることはわかりますが、新品がまた一段、手の届かないところにいってしまいそうです。

そうなると、少しでもお求めやすいものを探したくなります。その一つの答えが状態の良い中古や新古品。ただ、ニューバランス(他のシューズも同様ですが)の中古には「加水分解」という落とし穴があります。
値上げで気になる「新古品」という選択
中古を考えるなら、まず候補になるのが「新古品」だと思います。誰も履いていない状態に近いので、中古の中では安心感があります。
ただ、「履いていない」と「劣化していない」は別の話です。加水分解は、履かずに置いておいても進むと言われています。
つまり新古品でも、作られてからの年数しだいでは安心できません。ここが、ニューバランスの中古選びでいちばん怖いところかもしれません。
なぜ、高いモデルほど加水分解するのか
特に990シリーズ、992、996、997、998、1300、1400、1500などのUSA製・UK製の高価格帯モデルにはポリウレタンが使われています。そのため、履かれていないと加水分解しやすい構造だと言われています。
高いモデルほど長く履きたいのに、時間には弱い。皮肉な話です。
加水分解は何年くらいで起きるのか
製造から3〜5年が目安、とよく言われます。ただ、私の手元の靴は、その目安どおりにはなっていません。
| モデル | 履いている年数 | 今の状態 |
|---|---|---|
| 990v3 | 約20年 | まだ全然履ける |
| 990v5 | 約8年 | 問題なし |
| 2002R | 約5年 | 少し劣化はあるが、十分使える |
ポリウレタンのソールは、履かずにしまっておくほうが加水分解しやすいと言われています。私の靴が持っているのは、ずっと履き続けているからかもしれません。
だから中古でいちばん怖いのは、ほとんど履かれないまま何年もしまわれていた靴だと私は思っています。見た目がきれいな新古品ほど、生産年を確認したほうがいい理由はここにあります。
加水分解の見分け方
加水分解が進んだソールには、見てわかるサインがあります。出品写真で私が確認したいのは、このあたりです。
- ミッドソールの側面に、細かいひびやシワが入っていないか
- 表面がベタついて、ホコリが張り付いたように見えないか
- ソールの一部がポロポロ欠けていたり、粉が出ていたりしないか
- アッパーとソールの境目が浮いていないか
写真でわからないのが、ソールの中の状態です。加水分解が進むと、中から崩れたりします。グレーの粒が際限なく砂のように出てきます。指で押したときにへこんだまま戻らないという話も聞きますが、私の手元にある加水分解した993は逆に硬いくらいです。
中古・新古品で私が見る5つのポイント
ここからは、中古や新古品の状態を見るときのチェックポイントです。長年ニューバランスを履いてきて、汚れやダメージが出やすいと感じている場所を選びました。
1. ソール
まず見たいのが、ソール。これは993です。この写真はミドルソールが分解しています。また、ソールとアッパーの境目も剥がれやすいです。


出品写真はソール全体が写っていることが多いですが、つま先やかかとのゴムのフチまで見てください。ベタついて見えるものは候補から外しますベタついているように見えるのも外すこと。
2-1. かかと(内)
かかと周りは、足の出し入れで布が破けやすいです。内側にできる小さな毛玉でも、一度でも履いたかどうかのサインになります。写真は拡大して見るのがおすすめです。

2-2. かかと(外)
パンツとこすれるかかとの外側もへたりやすいです。また足を入れるときに踏み込んでしまいシワができやすいところです。

3. タン
タン(ベロ)の裏は、こすれるところなので履いている時間がもろにでます。サイズが記載されていますが摩擦で文字が消えている、かすれているのは長く履かれている証拠です。写真が無ければ、追加で撮ってもらえるか聞いてみる価値はあると思います。


4. つま先
足の先端が当たりやすい部分はメッシュが多いため穴があきやすいところです。ここもチェックポイント。

5. 生産年
新古品でいちばん大事なのが、生産年だと思います。加水分解は履かなくても進むと言われているので、未使用でも古ければリスクがあります。
生産年の確かめ方
生産年は、タン裏のタグを見るとわかります。
書き方はモデルや年代で違うことがあるので、写真で読めなければ出品者に聞いてください。
それで答えが返ってこない商品は、見送るのも一つの判断です。
買う前に確認したい、返品とサイズ表記
中古は、新品のように気軽に返品できるとは限りません。返品できるかどうか、どんな条件ならできるかは、購入前に必ず確認してください。
サイズ表記にも注意が必要です。US・UK・cmが混ざって書かれていることがあり、USとUKでは同じ数字でも大きさが違います。
私は27cm(ウィズがDの時)が中心ですが、モデルによってぴったりのサイズは少し変わります。表記の数字だけで決めないほうが安全だと思います。
チェックポイントをまとめると、こうなります。
- ソール:アッパーとの境目に剥がれや隙間がないか
- かかと(内外):かかと周りに使用感がないか
- タンの裏:汚れが残っていないか
- つま先:メッシュに穴やほつれがないか
- 生産年:未使用でも古すぎないか
- 返品条件とサイズ表記(US/UK/cm)
私が中古を見送った2回
実は中古を買ったことはありませんが、993を改めて買おうかと本気で迷ったことは2回あります。どちらも、上のチェックポイントに引っかかって見送りました。
結局迷いに迷って公式サイトで990v6を買いました。この時はバースデークーポンを使って、定価より少し安く買えています。
中古ほどの安さはありませんが、加水分解の心配をせずに済む安心感はありました。
公式サイトのアウトレットも見ています
私はアウトレットモールには行かず、公式サイトのアウトレットをよく見ています。チェックしているのは2010、9060、996V2、1906、992あたりです。
この記事を書いている時点で見直したところ、割引率は20%オフ前後が中心でした。商品によって15%オフから50%オフまで幅があり、NB Numeric 480は50%オフになっていました。

中古に踏み切る前に、一度のぞいておく価値はあると思います。もちろん新古品や中古品ほどの価格ではありませんが、新品なので、生産年や毛玉を気にする必要もありません。
中古・新古品が向いている人、向かない人
向いているのは、欲しいモデルが新品で手に入らない人です。出品者に質問したり、写真を細かく見たりする手間を惜しまない人なら、うまく付き合えると思います。
向かないのは、長く安心して履きたい人。届いてから「中が崩れてきた」となっても、返品できないことがあるからです。
モデル別・新古品と中古の探し先
ここからは、モデルごとに新古品・中古の探し先をまとめます。価格はモデル・サイズ・状態で大きく変わるので、リンク先で確認してください。
中古・新古品の価格の目安
2026年10月下旬に、この記事で紹介している楽天の出品を見た時点の価格です。サイズやコラボかどうかで大きく変わるので、目安として見てください。
| モデル | 価格 | 状態のランク |
|---|---|---|
| 990v3 | 約3.2万〜6.5万円 | S〜N(コラボと未使用に近いものは高め) |
| 990v4 | 約2.4万〜3.1万円 | S〜未使用 |
| 990v5 | 約2.0万円 | S |
| 990v6 | 約2.0万〜2.7万円 | S |
| 991 | 約1.8万〜3.2万円 | SA〜S |
| 993 | 約2.4万〜2.6万円 | S |
| 1300 | 約2.8万〜4.3万円 | S〜未使用 |
| 1400 | 約3.0万〜3.5万円 | N |
| 1500 | 約2.4万〜2.7万円 | S |
| 1700 | 約2.6万〜3.2万円 | SS〜未使用 |
| 2002R | 約1.8万円 | 新品タグ付き |
| 2002RX | 約2.1万〜2.4万円 | S |
| 9060 | 約1.3万〜1.5万円 | S |
993と990v4の新品は、2027年1月8日から49,500円になります。Sランクの中古なら、新品のおよそ半分から6割で買える計算です。
ランクの付け方はショップごとに違います。同じSランクでも、BRINGとunstitchで状態が同じとは限りません。ランクだけで決めず、写真とコメントを見てください。
990シリーズ(990v3・990v4・990v5・990v6)
1982年に「1000点満点中990点」の完成度を掲げて誕生した旗艦シリーズ。卓越したクッション性と安定性を両立し、時代ごとに最新技術を取り入れて進化し続ける、ブランドを代表するUSA製の名作。
私の990v3は20年経っても履ける状態ですが、中古の個体も同じとは限りません。古い世代ほど、生産年の確認は丁寧にしたいところです。
991・993
991は気品漂うUK製。前後の可視化ABZORBによる高衝撃吸収と、細身でシャープな佇まいが人気の一足。993はUSA製の完成形。極上のクッション性とゆったりした履き心地、適度なボリューム感で根強い支持を集める。
1300・1400・1500・1700
1300はENCAP初搭載の名作。「雲の上を歩くよう」と称された至高の履き心地で、復刻のたび話題を呼ぶ原点。1400は抜群のフィット感と柔らかな履き心地が魅力。完成度の高さから日本企画で日の目を見たロングセラーの製品です。
1500は小ぶりな刺繍Nロゴと一体成型ミッドソールが特徴。ハイテク感とUK製ならではの気品を宿す名シューズ。1700はABZORBをフルレングス搭載した高機能モデル。抜群のクッション性と重厚な近未来デザインが魅力です。
2002R・2002RX
2010年登場の最高峰USA製「2002」のアッパーに、高機能ソール「ML860 v2」を融合して2020年に復刻。抜群のクッション性と軽快な履き心地、手に取りやすい価格で大ヒットした現代の人気定番。RXはゴアテックスモデル。
9060
フラッグシップ「990」と2000年代のランニングシューズ「860」を再構築。波打つ立体的な極太ソールとレトロフューチャーなデザインが足元に抜群の存在感を放つ。
よくある質問
Q. ニューバランスの中古相場はどれくらい?
A. 2026年10月に楽天を見たかぎりでは、Sランクで993が2.4万〜2.6万円、990v6が2万〜2.7万円、9060が1.3万〜1.5万円くらいでした。993の新品は2027年1月から49,500円になるので、中古ならおよそ半額です。モデルごとの目安は、上の表にまとめています。
Q. ニューバランスは何年くらいで加水分解する?
A. 製造から3〜5年が目安とよく言われます。ただ、私の990v3は20年、990v5は8年履いていて、どちらもまだ履けています。履かずにしまわれていた靴のほうが危ないと言われているので、中古は生産年を確認するのが確実です。
Q. 新古品なら加水分解の心配はない?
A. そうとは限りません。加水分解は履かなくても進むと言われているので、生産年の確認が大事だと思います。
Q. 中古以外で安く買う方法は?
A. 私は公式サイトのアウトレットと、バースデークーポンを使っています。中古ほど安くはなりませんが、状態を気にしなくていいのが一番の利点です。
まとめ
値上げで新品が遠くなる今、中古や新古品は十分に考えていい選択肢だと思います。ただ、ニューバランスの場合は加水分解という時間の問題がついて回ります。
ソール、かかと、タンの裏、つま先、生産年。この5つを確認して、納得できなければ見送る。私自身、そうやって2回見送ってきました。
急ぐ必要はありませんが、公式のアウトレットだけは、中古と比べる前に確認しておく価値があります。
というわけで、まだ中古デビューはしていません。ただ、シンデレラサイズの993が本当の新古品で出てきたら、たぶん買ってしまうと思います。
