SWELLの評判は「デザインが良い」に偏っている|見た目を全部上書きして残った機能の話

WordPressテーマを探していると、SWELLの評判はだいたい同じ方向にまとまっています。「デザインが洗練されている」「初心者でも見た目が整う」。私も買う前はそう理解していましたし、大きく改造するまではちまたにあるSWELLのデザインを参考にしていました。

ただ、このブログのトップページを大きく作り替えたときに、その評価は半分ズレているんじゃないかと感じました。デザインを根こそぎ自分の好みに書き換えても、手をつけずに使い続けた機能があったからです。

そもそもこのご時世でWebで記事を書くのに無料のサービスが複数ある中、自分でサーバーを借りてまでお金をかけたいという人は、自由度に惹かれているところが多いと思います。

この記事は、テーマ選びで「知識があまりなくてもそれなりのデザインにこだわりたい」を基準にしようとしている人向けです(私もそうでした)。SWELLは果たして¥17,600(税込)という価格にみあうのか、実際に触った側の感覚で書きます。

SWELLの評判が「デザイン」に集中しすぎている件

先に結論を書くと、SWELLの価値の中心はデザインではありません。デザインは、あとからいくらでも取り替えられる部分だからです。

SWELLのレビュー記事を読むと、多くが「専門知識がなくても整った見た目になる」という点を推しています。これ自体は事実だと思います。買った直後の第一印象は確かに良い。

でも、その良さは代替可能な部分に対する評価でもあります。見た目の話だけで判断すると、正直高くて手を出すのが怖い。そして大事なところを見落とすことになります。

見た目をほぼ全部、CSSで上書きしてみた

きっかけは、トップページの改修でした。SWELLが最初から持っているデザイン要素を、CSSでかなり広範囲に上書きしました。

具体的に手を入れたのは、こういった部分です。

  • 見出しの下線まわり
  • 投稿リストのタイトルフォント
  • フッターの色と区切り線

「SWELLらしさを残そう」という考えはほとんどありませんでした。自分が欲しい見た目に寄せていっただけです。

結果として、見た目だけなら別テーマと言っていいくらい変わりました。SWELLを使っている人が見ても、ぱっと見たらすぐには気づかないと思います。カスタマイズの自由度という意味では、CSSさえ書ければかなりのところまで行けます。

それでも手をつけなかった、二つの機能

作業を終えて振り返って驚いたのは、見た目は塗り替えたのに、そのまま使い続けているSWELLらしい機能があったことです。

  • フルワイド(画面の端まで背景が伸びるブロック)
  • 投稿リストブロック(特定カテゴリの記事を自動で拾って一覧表示する機能)

この二つは上書きするどころか、代わりを自分で作ろうという発想すら浮かびませんでした。あって当たり前のものとして、そのまま組み込んでいました。

「皮膚」と「骨格」は別のもの

整理すると、こういう分け方になります。見出しの装飾やフッターの色は、いわば皮膚にあたる部分です。CSSの知識があれば誰でも張り替えられます。

一方、フルワイドや投稿リストブロックは骨格です。カテゴリを指定して記事を自動で引っ張ってくる仕組みは、CSSでどうにかなる話ではありません。PHPやテーマの内部構造に踏み込む必要があります。

皮膚を張り替えるのと、骨格を一から設計するのとでは、必要な労力の種類がまったく違います。この差が、私にとっての価格の内訳でした。

「SWELLは高い」と感じる人が確認すべきこと

SWELLのデメリットとして真っ先に挙がるのが価格です。買い切りとはいえ、ブログを始めたばかりの人には安くない金額だと思います。

もともと私はCocoonでスタートし、SWELLに乗り換え、今回のリニューアルで3回目です。

ただ、その約1.8万円をデザイン代だと思って比較すると、判断を誤りやすい気がします。私の実感では、あれは骨格を自分で組まずに済むことへの対価でした。私は結果、買ってよかったと思っています。

逆に言えば、フルワイドや自動表示の一覧を必要としない運営スタイルなら、割高に感じる可能性はあります。使う機能が少なければ、払っている中身も少なくなるということです。

もうひとつ、独自機能に寄せて作り込むほど、他テーマへ移るときの手間は増えます。これはSWELLに限らず、機能が充実したWordPressテーマ共通のデメリットだと思っています。

これから導入する人が見るべきポイント

導入を検討しているなら、「このデザイン、自分の好みに合うか」は最優先の基準にしなくていいと思います。デザインは後から変えられるからです。

代わりに見るべきなのは、そのテーマが持っている骨組みの機能です。判断材料は、たとえばこのあたりです。

  • カテゴリ別の記事一覧を自動で出す仕組みがあるか
  • トップページをサイト型に組める土台があるか
  • その機能を、自分の運営で実際に使うか

公式サイトのデモを眺めるときも、色や装飾より「どういうブロックで組まれているか」を見たほうが、買ったあとの満足度に近い情報が得られます。

よくある質問

SWELLの使い方は難しいですか?

基本的な記事作成は、ブロックエディタの操作に慣れていればすぐ動かせます。私が時間をかけたのは記事の書き方ではなく、トップページの構成をどう組むかという部分でした。

機能が多いぶん、全部を最初から把握しようとすると疲れます。使う機能から順に覚えていくほうが現実的です。

カスタマイズにはCSSの知識が必要ですか?

管理画面の設定だけでも、色やレイアウトはかなり調整できます。私のように装飾を根本から作り替えたい場合は、CSSを書ける前提になります。でもこのCSSはやりたいことが決まれば生成AIが書いてくれます。

逆に言うと、CSSが書けるなら見た目の制約はほとんど気にしなくていい、というのが実際に手を入れてみた感想です。

自分で塗り替えた画面を見ながら、それでも消さなかった二つの機能のことを考えていました。買ったつもりでいたのはデザインで、実際に使い続けていたのはその下の部分だった。テーマ選びで迷っている人には、そこを先に確かめてほしいと思います。

この記事を書いた人

妻と愛犬ジェイド(女の子)と暮らしています。 老眼鏡を新調したのを機に、積読していた本を少しずつ読み始めました。

派手な生活ではありませんが、犬と眼鏡と本と音楽とコーヒーあれば十分。そんな日々の断片を、記憶がわりに書き留めています。