
西 加奈子 (著)
このところ、がんで人も犬も含めて失うことが多く、漠然としたやるせなさ、悔しさ、諦めが自分の暮らしのどこかにインクのしみのように滲んできているのを見ないふりをしていた。
自身のカナダでのがん治療の経験を書いているこの本は、太く広く、深い。2023年に出版された本だが、今、読めてよかった。著者のようには難しいかもしれないが、でもそれはおそらく自分も通る道なのだろう。
ふと昔住んでいた札幌の雪景色を思い出す。先人たちが前の見えない雪深い中、先に歩いて道を作ってくれた。また雪が積もってしまうかもしれないけど、足跡はきっとわかるだろう。自分の歩みも誰かのためになっているのかもしれないと思うと歩く意味もあるようだ。
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